私が会社に勤めていた時の話をふと思い出しました。
当時20代の女性(私は当時15歳ほど上)が会社の総務の人に「車ぶつけたの?」と聞かれました。
そしたらその女性は思い出したように「あーそうなんです。駐車場に戻ったらぶつかっていたんです」と。
その日彼女は仕事で社用車に乗ったんですが彼女は数年ペーパードライバーで、仕事のためどうしても乗らないといけない状況で、車に乗ったのも数えるほどの時でした。
その後も違う総務の人がきて「車ぶつけたの?」と聞かれ「いいえ。駐車場に戻ったらぶつけられていたんです。」と。
彼女は「自分はぶつけていないのに、事故報告書を書けなど、なんだか会社の人から疑われているようで心が折れそう」と言っていました。
その後同じ課の人が心配して、その車を見に行ったら、左前の下の方がへこんでいて、ぶつけられてできた傷ではないと思ったそうです。
彼女はそれまで車に乗っていなかったから知らなかったんですね。そんな下の方をぶつけられるわけないことを。
その日私は心がざわざわしてなかなか寝付けないぐらいそのことを考えていました。
彼女は怖くていいだせなくて、気づかれなければいいなと思ってたんだろうなー
気づかれてしまってなんとかごまかしたつもりなんだろう。と。。
『怖くて逃げたくて嘘を言ってしまった。そして本当のことを言えなくなり嘘をつき通さないといけなくなった』また、『怖くて見つからなければいいなと思ってたのに知られてしまった』と。
その恐怖心が襲ってきました。
私はその恐怖心を自分の心の中から手放しました。
次の日彼女は「やっぱり私がぶつけていたみたいです。もしかしてここでぶつけたかもというところを見に行ったらそこに傷があったんです。てへぺろって感じです(当時笑)」と言いました。「ご心配かけました」みたいなちゃんとした言葉ではなかったのを覚えています。彼女はまだごまかしたい気持ちがあるんだなーと思いました。
彼女は私の知ってる限りでもほかにも平気で嘘をついていました。
もしかしたら彼女には嘘をつくこと、自分をよく見せるためにごまかすことを「悪」とは思っていなかったのかもしれません。
眠れないぐらいいたたまれなくて「悪」と感じているのは「私」だったんですね。
当時、なんでもかんでも「自分が悪いんだ」と思っている時でした。
この出来事は、「嘘をつく彼女をなんとかしないといけない、こんな人とは距離をおいたほうがいい」という話ではありません。
逆に自分中のマイナスの感情を見せてくれる素晴らしい人です(?なかなか思えませんが笑)
出来事を見たとに自分の中にわいてくる、マイナスな感情が手放せるチャンスです。
なんだかわからないけど「ざわざわする」というときはそのざわざわを手放せばいいんですね。
まずはそのざわざわに気づくこと。
このざわざわした気持ちを自分の中から出していきます。
ただ、静かに息を「ふーーっ」と吐くだけで大丈夫です。
一回ではすべて出し切れないので、ざわざわを感じたときに、「ふーーっ」と息を吐くといいです。
そして見えてくるのは、「ごまかさなくても良い!」ということ。「自分をよく見せなくてもいい!」ってこと。
なんか軽くなりませんか〜